週末のツーリングが待ち遠しいのに、どのバイクを選べばいいか迷っていませんか。
車体の安定性や乗車姿勢、航続距離や積載性など、重視すべき項目が多くて判断が難しいのが現実です。
この記事では迷いを減らすために、優先すべきポイントをわかりやすく整理します。
排気量別の適性や用途別のジャンル、シートや風防といった装備改善、価格帯ごとの狙い目までカバーします。
ショート〜ロングやキャンプ、タンデム、ワインディングといった具体的な場面ごとのおすすめも紹介します。
実際のシーンに合わせた選び方とチェックリストで、購入後に後悔しない判断ができるようサポートします。
まずは基本の優先ポイントから見ていきましょう。
ツーリング向きのバイク選びで重視すべきポイント
ツーリングは距離と時間を楽しむアクティビティなので、バイク選びは快適性と実用性を最優先に考える必要があります。
ここでは長距離走行で重要になる要素を分かりやすく解説します。
車体安定性
車体の安定性は高速巡航や風の強い山間部での安心感に直結します。
ホイールベースが長めのモデルは直進安定性が高く、長時間の高速走行で疲れにくい特徴があります。
またフレーム剛性やサスペンションのセッティングも重要で、荷物を積んだ状態での挙動が安定しているかを確認してください。
乗車姿勢
長時間乗るからこそ、疲れにくい姿勢が求められます。
アップライトなポジションは腰や手首の負担が少なく、街乗りからツーリングまで万能に使えます。
逆に前傾が強いスポーツ寄りのポジションは疲労が早くなるため、ロングツーリングを重視するなら避けたほうが無難です。
航続距離
ガソリンタンク容量と燃費のバランスが航続距離を決めます。
高速道路中心のルートでは燃費が落ちることがあるので、表示スペック以上に実際の航続可能距離を確認してください。
給油のしやすさや、ガソリンスタンドの少ない地域での最低限の目安も頭に入れておくと安心です。
積載性
荷物の量や積み方で快適性が大きく変わります。
純正や社外の取り付け物で安定して荷物を保持できるか、重心が高くなりすぎないかをチェックしてください。
- トップケース
- パニアケース
- タンクバッグ
- シートバッグ
各種ケースの取り付けが簡単で、脱着や防水性に優れていることはツーリングの満足度を上げます。
走破性
ルートに未舗装路や林道が含まれる場合は走破性が重要になります。
最低地上高やサスペンションのストローク、タイヤの種類とトラクション性能を確認してください。
街乗り主体でも、ちょっとした林道や荒れた路面に対応できる余裕があると行動範囲が広がります。
燃費性能
燃費の良さは給油回数とコストに直結するため、長距離では重要な評価ポイントです。
同じ排気量でも車種やギア比、走り方で実燃費は変わるため、実ユーザーのレビューを参考にすると確実です。
燃料噴射やライドバイワイヤなどの制御が優れているモデルは、実用上の燃費差につながることがあります。
メンテナンス性
ツーリングはトラブル対応のしやすさも重要なので、日常点検や簡易整備がやりやすいかを確認してください。
消耗部品の入手性や交換頻度も選定の材料になります。
| 項目 | チェックポイント |
|---|---|
| チェーン | 調整 清掃のしやすさ |
| ブレーキ | パッド交換の容易性 |
| タイヤ | サイズ 入手性 |
| エンジンオイル | 交換頻度 作業の容易さ |
以上を総合して、自分で手入れができる範囲か、ショップに頼るべきかを判断すると良いでしょう。
排気量別に見る適性
排気量ごとに得手不得手があり、用途や経験で最適な選択が変わります。
ここでは125ccから750cc以上まで、それぞれの特徴とツーリング適性を解説します。
125ccクラス
原付二種に分類され、扱いやすさが最大の魅力です。
車体がコンパクトで重量も軽いため、取り回しが楽で渋滞や街乗りでも疲れにくいです。
燃費性能が高く、維持費も抑えられるため、日帰りやショートツーリングに向いています。
ただし最高速や加速力には限界があり、高速道路主体の長距離走行には向きません。
積載は工夫が必要ですが、トップケースや小型のサイドバッグで実用性を高められます。
250ccクラス
扱いやすさと実用性のバランスが良く、初心者から中級者まで幅広く支持されています。
高速道路の走行も可能で、県外ツーリングや少し長めの周遊にも適しています。
- 高速道路走行が可能
- 維持費が手頃
- 扱いやすい重量
- カスタムパーツが豊富
スポーティ寄りからツアラー寄りまで車種の幅が広いため、用途に合わせた選び方がしやすいです。
400ccクラス
中距離から長距離まで安定した走行が期待できる、実用性の高い排気量です。
エンジンに余裕があり、タンデムや積載をした状態でも巡航が楽になります。
代表的な特徴と向いている用途を簡潔に表でまとめます。
| 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|
| エンジンの余裕 扱いやすい車体 |
長距離巡航 タンデムツーリング |
| 維持費と性能のバランス | 週末のロングツーリング 多目的な使用 |
400ccは扱いやすさとパフォーマンスの両立が取れており、普段使いから泊まりツーリングまで対応しやすいです。
普通二輪免許で乗れるモデルが多く、コストと快適性のバランスを重視する方に向いています。
大型750cc以上
高速道路での長距離移動や荷物を多く積むツーリングで真価を発揮します。
トルクが太く直進安定性に優れるため、巡航が楽になり疲労を軽減できます。
一方で車両重量や燃費は増すため、取り回しや維持費の面で注意が必要です。
アドベンチャーやフルバージョンのツアラー系は装備が充実しているので、快適性を重視する方におすすめです。
購入前には必ず試乗を行い、重量感や視界、取り回しを確認してから決めると安心できます。
用途別のおすすめジャンル
ツーリングの目的によって、最適なバイクや装備は大きく変わります。
ここでは目的別に向いているジャンルと、その理由や選び方のコツを分かりやすく解説します。
ショートツーリング
日帰りや半日で気軽に出かけるショートツーリングは、取り回しの良さが最優先です。
渋滞や市街地の移動が多くなるため、軽量で低速域の扱いやすい車体が便利です。
荷物は最小限に抑えつつ、急な雨や休憩に対応できる装備があれば安心です。
- 軽量で取り回ししやすい車体
- 扱いやすい低速トルク
- コンパクトな積載装備
- 高い燃費
短時間で気軽に走ってリフレッシュしたい方に向く選び方です。
ロングツーリング
長距離を走るロングツーリングでは、快適性と信頼性が最も重要になります。
シートの座り心地やハンドル位置、風防性能で疲労度が大きく変わります。
航続距離が長いタンク容量や燃費の良さ、整備のしやすさも着目してください。
整備履歴のしっかりしたモデルを選ぶと、故障の心配を減らせます。
キャンプツーリング
荷物が増えるキャンプツーリングでは、積載性と積載方法の工夫が肝心です。
パニアケースや防水バッグ、積載用ラックの有無で可能性が変わります。
| 必須装備 | 推奨装備 |
|---|---|
| テント | タープ |
| 寝袋 | インフレーターマット |
| 調理器具 | 携行工具 |
| 防水バッグ | 予備燃料 |
上の表は装備の概観ですので、自分のキャンプスタイルに合わせて取捨選択してください。
積載時は重心が高くならないように工夫し、サスペンションの事前調整を行うことをおすすめします。
タンデムツーリング
二人乗りでの快適性を重視するなら、広めのシートとタンデム用の足元スペースが重要です。
エンジンの余裕ある出力と渋滞や発進での扱いやすさもチェックしてください。
パッセンジャー用のグリップやバックレストがあると安心感が増します。
ブレーキ性能やタイヤの耐荷重にも注意し、試乗で二人乗りの感覚を確かめると良いです。
ワインディング走行
峠道やワインディングを楽しむなら、取り回しの良い車体剛性と軽快なフロントの応答性が求められます。
シャープなハンドリングを活かすためにタイヤの選定とサスペンションのセッティングが重要です。
エンジン特性は中回転域のトルクがあると扱いやすく、コーナー立ち上がりが安定します。
スポーツ寄りの車種を選ぶ際は、普段使いとのバランスも考慮してください。
装備と快適性を高める実践的対策
ツーリングを快適にするためには、バイク本体の選定だけでなく、装備と細かなセッティングが重要です。
ここでは実践的に取り入れやすい対策を項目ごとに紹介します。
シート改良
長時間走行で疲れにくくするための最優先項目はシートの見直しです。
純正シートにゲルや低反発のパッドを追加するだけで痛みがかなり軽減します。
オーダーメイドのシートに替えるとフィット感が高まり、姿勢も安定します。
形状を変更する場合は足つきやニーグリップのしやすさも確認してください。
風防の導入
ウインドプロテクションがあると疲労軽減と燃費向上の両方が期待できます。
スクリーンは高さや角度で効果が大きく変わるため、試乗でフィーリングを確かめると安心です。
取り付けはエアフローを意識して行うとヘルメットに受ける乱気流が減ります。
小型のスポイラーから大型ツアラー用スクリーンまで用途に合わせて選んでください。
積載装備
荷物の積み方次第で走行安定性や快適性が大きく変わります。
まずは用途に応じた装備を揃えることが大切です。
- トップケース
- サイドバッグ
- タンクバッグ
- 防水ドライバッグ
- ネットやラッシングベルト
重心は低く中央に寄せるのが基本で、荷物固定は緩みがないように行ってください。
サスペンション調整
積載量や路面に応じたセッティングは乗り心地と安全性に直結します。
プリロードや減衰力を調整して、沈み込みと反発のバランスを整えましょう。
初心者はまずメーカー推奨値から試し、街乗りと高速で違いを確認するとよいです。
必要ならばプロのショップでスプリングレートの変更やオーバーホールを検討してください。
暖房と防寒装備
季節問わず快適に走るための投資として、防寒対策は費用対効果が高いです。
電熱ジャケットやグリップヒーターは冷えによる疲労を大きく軽減します。
レイヤリングを工夫して汗をかかないようにすることも重要です。
雨天や長時間停車を考えて防水性能の高いアウターを用意しておくと安心できます。
ナビと通信機器
現代のツーリングではナビとインカムは必需品になりつつあります。
機器選びは利便性とバッテリー持ちを重視してください。
| 機器 | 主な利点 |
|---|---|
| ハンドル取り付け型ナビ | 大画面 簡単操作 |
| スマホホルダー | 安価 多機能アプリ利用可 |
| ヘルメット内蔵インカム | 通話 音楽案内 |
| 携帯型モバイルルーター | 安定通信 共有可能 |
接続性の確認や防水性能のチェックを怠らないことが快適さの鍵になります。
また、操作のしやすさは走行中の安全にも直結しますので、装着前に使い勝手を試してください。
購入時の価格帯別の狙い目
価格帯によって狙うべきポイントは変わります。
予算に合わせて優先順位を決めると、ツーリングで満足できる一台に出会いやすくなります。
ここでは主要な三つの価格帯に分けて、現実的な狙い目と注意点を紹介します。
10万円台
この価格帯は入門用や通勤と兼用の古めの中古が中心になります。
車体やエンジンに大きな致命的欠陥がないかを確認することが重要です。
目に見えるサビやフレームの歪み、オイル漏れは購入前にチェックしてください。
整備記録や車検の有無を確認すると、想定外の出費を避けやすくなります。
安価でも整備で蘇る車両は多く、経験を積みたい方には良い選択肢です。
20〜50万円
この価格帯はバランス重視で、ツーリング向けの実用性が高まります。
- 中古の250ccネイキッド
- 程度良好なミドルスクーター
- 軽めのツアラーモデル
- アドベンチャー入門モデル
走行距離や整備履歴が良好な個体を選べば、コストパフォーマンスは高いです。
購入後にサスペンションやシートを調整すれば、長距離も快適になります。
また積載性や航続距離の改善を優先するなら、後付け装備を見越した予算配分がおすすめです。
50万円以上
ここからは新車や高年式の大型ツアラー、希少な中古車が狙い目になります。
| 価格帯例 | 狙い目の特徴 | 具体例 |
|---|---|---|
| 50万〜100万 | 高年式のミドルツアラー | メーカー純正ケース付き |
| 100万〜200万 | 最新装備の大型ツアラー | 電子制御サスペンション搭載 |
| 200万以上 | 希少モデルやカスタム車両 | 高性能エンジン仕様 |
高価格帯は快適装備や安全機能が充実しており、長距離ツーリングでの疲労軽減につながります。
ただし維持費や保険料、消耗部品の交換コストは上がりやすい点に注意が必要です。
購入前に試乗や詳しい整備履歴の確認を行い、総合的な所有コストを見積もってください。
決め手を固める最終チェック
最終チェックの前に、購入候補を絞り込んでおきましょう。
試乗で車体の安定性や乗車姿勢を確かめ、実際に荷物を積んで走るイメージを持つことが重要です。
燃費や航続距離、整備履歴や部品の入手性も価格だけで判断せず、比較してください。
保険料や税金、維持費の見積もりも忘れずに取り、総合的なコストを把握しましょう。
またサスペンションやシートの調整で快適さは大きく変わるので、改良の余地があるか確認してください。
最後は実用性と好みのバランスを天秤にかけ、直感も参考にして最終決定をしてください。

