バイクに乗っていると、「車検は何ccから必要になるの?」と疑問に感じたことはありませんか。
排気量によって車検の有無や費用、手続きは大きく異なるため、自分のバイクがどの区分に当てはまるのかを正しく理解することは重要です。
この記事ではバイクの車検が何ccから必要なのか、その根拠や各排気量ごとの違い、そして実際にかかる費用や手続きのポイントまで、初心者にも分かりやすく解説します。
知らずに損したり、面倒なトラブルに巻き込まれたりしないために、ぜひ最後までご覧ください。
バイクの車検は何ccから必要になるのか

バイクの車検が必要となる排気量については、多くの方が疑問を持つテーマです。
排気量によって車検の有無が異なるため、自分のバイクに車検義務があるかしっかりと把握しておくことが大切です。
バイクの排気量区分と車検の有無
バイクは排気量によっていくつかの区分に分けられます。
排気量の違いにより、車検が必要かどうかの基準が定められています。
一番気になる点は「どのクラスから車検が必要なのか」ということです。
一般的には、排気量250cc超のバイクから車検が必要になります。
250cc以下のバイクは車検が不要ですが、251cc以上になると車検を受けなければなりません。
250ccと251ccで異なる車検の取り扱い
250ccと251ccでは、車検の有無が大きく異なります。
- 250cc以下:車検不要
- 251cc以上:車検が必要
たった1ccの違いですが、法律上の扱いはまったく異なります。
250ccのバイクと251ccのバイクでは、維持費や手続きにも違いが生まれます。
原付・125cc・250cc・それ以上の違い
バイクの排気量による分類について、整理すると以下のようになります。
排気量 | 区分名 | 車検の有無 |
---|---|---|
~50cc | 原付 | 不要 |
51~125cc | 小型二輪 | 不要 |
126~250cc | 軽二輪 | 不要 |
251cc~ | 大型二輪 | 必要 |
このように、250ccまでは車検が不要で、251ccから車検が義務付けられています。
300ccや400ccバイクの車検義務
300ccや400ccクラスのバイクは「大型二輪」に区分され、必ず車検が必要です。
これは排気量が251ccを超えるため、法律により所有者が車検を受ける義務があります。
ユーザー車検やディーラー車検など、点検・整備を受ける方法が複数あります。
車検は2年ごとに行う必要があり、安全性や環境基準を満たしているか確認されます。
車検が必要となる理由と法的根拠
バイクの車検が法的に定められている理由は、安全性の確保と環境保護です。
道路運送車両法によって、一定の排気量以上のバイクは定期的な車両検査(車検)を受けることが義務付けられています。
これにより、走行中の故障や事故を未然に防ぐことを目的としています。
また、排気ガス規制への適合や安全基準を満たすことも重要な理由のひとつです。
車検が不要なバイクの特徴
車検が不要なバイクにはいくつかの共通した特徴があります。
まず、排気量が250cc以下であることが条件です。
また、軽量で取り回しに優れ、維持費も安く抑えられます。
以下のようなメリットもあります。
- 車検費用がかからない
- 定期的な検査の手間が不要
- 保険や税金が比較的安価
このため、通勤や普段使い、初めてバイクに乗る方にも人気です。
バイクの車検が必要な排気量での注意点

バイクの車検は排気量によって必要かどうかが決まります。
主に250ccを超えるバイクが車検の対象となるため、125ccや250cc以下のバイクに乗っている場合、車検の義務はありません。
しかし、排気量が変わったり、カスタムを行うことで条件が変化することもあるため、注意が必要です。
改造・ボアアップした場合の車検義務
バイクを改造してエンジンの排気量を大きくする「ボアアップ」は人気のカスタム方法です。
もともと250cc以下で車検が不要だったバイクも、ボアアップによって250ccを超えると車検が必要になります。
例えば125ccバイクを180ccまでボアアップした場合は車検義務はありませんが、250ccから300ccにボアアップすれば車検対象となります。
- ボアアップで一時的に排気量が上がったバイクも、登録変更および車検の手続きが必要です。
- 改造内容によっては保険や税金、二輪免許の区分も影響を受けるため注意しましょう。
- 未申告での大幅な排気量アップは違法行為となります。
排気量変更時の手続き
排気量を変更した場合は、適切な手続きが必要です。
例えばボアアップで250ccを超えた場合は「軽二輪」から「小型二輪」に区分が変わります。
元の排気量 | ボアアップ後の排気量 | 区分・必要な手続き |
---|---|---|
125cc | 180cc | 軽二輪、車検不要 |
250cc | 300cc | 小型二輪、車検必要・登録変更必須 |
新しい排気量に応じて、税金や自賠責保険の再手続きも必須となります。
陸運局で登録変更や車検取得を行いましょう。
排気量によって変わる車検頻度
バイクの車検頻度は排気量によって異なります。
250ccを超えるバイクは新車登録時から3年目、以降は2年ごとに車検が必要です。
250cc以下は車検の義務がありませんので、日常点検や定期的なメンテナンスに注意しましょう。
定期的な点検とともに、必要な書類や費用も事前に調べておくと安心です。
バイクの車検にかかる費用

バイクの車検費用は、必要となる法定費用と、実際に車検を行う方法によって変わってきます。
また、バイクの排気量によっても金額に違いがありますので、自分のバイクに合った目安を知っておくと安心です。
法定費用(重量税・自賠責・検査手数料)
バイクの車検時には必ず支払わなければならない「法定費用」があります。
この法定費用には、主に以下の3つが含まれます。
- 重量税
- 自賠責保険料
- 検査手数料
重量税はバイクの新車登録からの年数や排気量によって異なります。
自賠責保険も車検時には2年分や24ヶ月分をまとめて払うのが一般的です。
検査手数料は国土交通省に支払うもので、2024年現在で大体1,700円程度となっています。
これらの法定費用は、どの方法で車検を受ける場合も必ず必要な金額です。
業者車検とユーザー車検の費用差
バイクの車検は、バイクショップや整備工場などの「業者」に依頼する方法と、オーナー自ら検査場へ持ち込み手続きを行う「ユーザー車検」があります。
両者でかかる料金には以下のような違いがあります。
項目 | 業者車検 | ユーザー車検 |
---|---|---|
法定費用 | 必須 | 必須 |
整備料・代行料 | 必要 | 不要 |
総額目安 | 40,000〜60,000円 | 20,000〜30,000円 |
業者に依頼する場合は、点検や整備もセットになっているため費用は高くなりますが、安心して任せられるのがメリットです。
自分で申請するユーザー車検なら、手間はかかりますが費用は大幅に抑えられます。
排気量ごとの車検費用目安
バイクの車検は一般的に250ccを超えるバイク(251cc以上)から必要となります。
排気量や年式によって費用も異なってくるため、目安を知っておきましょう。
排気量 | 法定費用合計 | ユーザー車検総額目安 | 業者車検総額目安 |
---|---|---|---|
250cc未満 | 車検不要 | ― | ― |
251cc〜 | 約20,000〜25,000円 | 約25,000〜35,000円 | 約45,000〜60,000円 |
バイク車検で一番よくあるのは400ccクラスや大型バイクですが、この場合も上記の金額が目安となります。
エンジンの排気量や年式、自賠責の期間などによって細かな金額差が出るため、事前に見積もりをとることをおすすめします。
また、整備の内容や交換部品の有無でもトータル費用は変動しますので、業者依頼の場合はしっかり確認しておきましょう。
バイクの車検に必要な書類

バイクの車検を受ける際には、いくつかの書類が必ず必要になります。
これらの書類は、スムーズに車検手続きを進めるためだけでなく、自分のバイクが適切に管理されている証明としても重要な役割を果たしています。
どの書類も車検当日に忘れずに持参しましょう。
車検証
車検証は正式名称を「自動車検査証」といいます。
バイクの所有者や車体番号、登録年月日、型式など、そのバイクに関する情報が記載されています。
車検の受付時には、この車検証の提示が必須です。
再発行も可能ですが、手続きに時間がかかるため、車検前に必ず所持しているか確認しておきましょう。
項目 | 記載内容の例 |
---|---|
所有者 | 山田太郎 |
車両型式 | CB400SF |
登録年月日 | 2021年3月10日 |
自賠責保険証明書
自賠責保険証明書は、法律により全てのバイクに加入が義務付けられている保険の証明書です。
車検を受ける場合、この自賠責保険の契約期間が車検の有効期間をカバーしている必要があります。
期限切れだと車検を受けることができないため、更新手続きも忘れずに行いましょう。
- 有効期限が切れていないかを事前に確認する
- 万が一紛失してしまった場合は、保険会社に再発行を依頼できる
- 新しい保険証明書は車検時に必ず持参する
納税証明書
納税証明書は、軽自動車税や自動車税をきちんと納めていることを証明する書類です。
バイクの場合も毎年、税金を納付した際に送付される納税証明書が必要になります。
これが無いと、納税が確認できず車検を受けられません。
紛失してしまった場合は、役所や自治体で再発行が可能なので、事前に確認して準備しましょう。
車検の無いバイクを選ぶメリット

バイクには排気量によって車検が必要なものと、不要なものがあります。
車検の無いバイクを選ぶことで、さまざまなメリットが得られます。
維持コストを抑えたい方や、手軽にバイクを楽しみたい方には特におすすめです。
維持費負担の軽減
車検の無いバイクは、維持費の負担が大幅に軽減されます。
車検には点検費用や整備費用、検査手数料などがかかりますが、これらが不要となるため、ランニングコストが安くなります。
また、日常的なメンテナンス費用だけで済むので年間の出費を抑えやすく、気軽にバイク生活を始めたい方には魅力的です。
- 車検代が不要
- 整備内容を自分で選べる
- 維持費の年間計算がしやすい
手続きの少なさ
車検の無いバイクは、面倒な手続きが少なく済みます。
定期的な車検のために陸運局に行ったり、整備工場へ預けたりする必要がないため、忙しい方にも助かります。
乗り始める時や売却する際の登録や抹消の手続きも比較的簡単です。
車検ありバイク | 車検なしバイク |
---|---|
2年ごとに車検手続きが必要 | 車検の手続きが不要 |
手続きや書類が多い | 手続きがシンプル |
税金や保険料の違い
バイクの排気量によってかかる税金や保険料も異なります。
一般的に車検が不要な125cc以下のバイクは、軽自動車税や自賠責保険料も割安です。
以下に排気量ごとの年間税額と自賠責保険料の一例を紹介します。
排気量 | 年間税額 | 自賠責保険料(24カ月) |
---|---|---|
〜125cc(原付二種) | 2,400円〜3,600円 | 9,770円 |
126cc〜250cc | 3,600円 | 12,220円 |
251cc以上 | 6,000円 | 12,220円 |
このように、排気量が小さい車検不要のバイクは、お得感が高い点も大きな魅力です。
車検が必要なバイクに関するポイントの総まとめ

ここまで、バイクの車検が必要となる排気量や手続き、注意点について詳しく解説してきました。
バイクの車検制度は排気量によって異なり、250ccを超えるバイクから車検が必要となることが多いです。
250cc以下のバイクであれば車検不要で維持しやすい一方、250ccを超えるバイクの場合は定期的な車検を通すことが法的に義務付けられています。
車検が必要なバイクは点検や整備もセットで行われるため、安心して乗り続けることができるというメリットもあります。
バイク選びや維持費の計画を立てる際には、車検の有無や内容をよく理解しておくことが大切です。
ご自分のスタイルやライフプランに合わせて、最適なバイク選びやメンテナンスを心がけましょう。